今日の日記
2001年1月18日あいつはいつもの様に、耳からストロベリーの臭いをぷんぷんさせて俺に迫った。俺はもう随分昔に欲情なんて忘れてしまっているけれども、あいつの細い指が俺の体を這うと無条件に目玉焼きが焼ける程度の火が着くのだから男とは、いや人間とは無常だ。俺はそんな虚しさを拭い去るべくしてカフカの「変身」を冒頭からリズム良く読み上げる。あいつが俺の下半身を口に含み、べろで繰り返し摩擦するというあの運動を行っている最中に、俺はカフカの「変身」をリズム良く、軽快に読み上げるのだ。あいつは白目の多い目玉を俺に向けながら恍惚とした表情を浮かべる。俺がそこから得られる快感は、最初、ただのシンパシーに過ぎない。シンパシーに過ぎない。しかしあいつの摩擦のスピードがより早くなるにつれ、つまり俺の下半身がより激しく摩擦されるようになるにつれ、俺は宇宙の中、巨大な太陽の光りの中に、グレゴールと一体化するのである。巨大な一匹の甲殻虫と化すのである。俺を襲う激しい興奮は今にも俺の臓器を守る薄く黒い鎧をも撃ち破ろうと力を増す。あいつによって、ストロベリーの香りによって、徐々に絶頂へと近付けられる恐怖と快楽に、俺は絶え切れず声を漏らす。「うっ、うっ」あいつは無気味な笑みを浮かべ、更にスピードを増す。俺は立っているのがやっとという状態になりながらも、むせるようなストロベリーの香りに窒息しそうになりながらも、なんとか鎧が破られるのを防ごうとする。「やめてくれっ」「あっ」言葉の無力さに愕然としながらもストロベリーからは逃れられないのだ。ズッ、ズッ、グッと、更に大きな音が部屋に響き始め、あいつの肩にうっすらと汗が光り出したその時、、、
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とうとう俺の鎧は叩き破られ、中からぐちゃぐちゃになった緑色の内臓が飛び出した。あいつは唇とべろを使ってそれを余すところなく自らの体内に取り込む。俺は精気を失ったまま、ぐったりとその場に倒れ込む。立ち上がったあいつ。俺を見下ろすと、赤く晴れ上がった唇をゆっくりと舐めた。
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とうとう俺の鎧は叩き破られ、中からぐちゃぐちゃになった緑色の内臓が飛び出した。あいつは唇とべろを使ってそれを余すところなく自らの体内に取り込む。俺は精気を失ったまま、ぐったりとその場に倒れ込む。立ち上がったあいつ。俺を見下ろすと、赤く晴れ上がった唇をゆっくりと舐めた。
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